こうクリエイティブな何か、をさ。

 多分誰しもが「自分に才能さえあれば」のようなことは思ったことがあるに違いない。たとえ自分がそんな才能を一切持ち合わせていないと自覚していてもなお、そう思ったとしても不思議ではないと思う。何を作りたいというのは意外と次元の低い低位な欲求なのではないかと最近思うようになった。この場合の低位というのは三大欲求を一番下として。


 例に漏れず、自分も何からかはわからないが創造意欲を掻き立てられ、それが満たされずに悶々とした時間を過ごしている。文字を書くことで多少はまぎれるものの、そう簡単に発散できるでもないらしく、厄介である。それこそ自分にもっと文才があれば、などということを考えてしまう。結局のところ、自分が思い描くものと自分が作り出せうるものの差を自覚しているからこそ、悶々とするのだろう。その辺りが一般人とクリエーターの違いなのかも知れない。たとえ始めたばかりで才能を感じられなくても、黙々と取り組み続ける努力で報われる人もいるだろう。逆に言えばそれこそクリエーターたる才能かもしれないし、要はうだうだと「やりたい」「作りたい」などとほざいて何もしないヤツは一般だということだ。もちろん、それは自分も含めて。


 恐らくこの創造意欲はれっきとした形を残さない限り、ずっと襲い掛かってきそうだ。今はサウンドノベルを作るのとバンドを再活動させる話が丁度まとまったところなのだが、これ以上何をいっぺんにやれというのか。ただでさえ予定は一杯一杯で人に迷惑をかけているというのに、この自分の強欲さときたら。


 二兎を追うもの一兎も得ず、オレの大脳辺縁系はそんな簡単なことも理解できないらしい。